私たちが普段自動車などで利用している道路。コンクリートで舗装されている道路だからこそ、私たちは自動車を快適な移動手段として用いることが出来ています。
多少のひび割れ程度であれば走行には問題ないですが、損傷が大きいと走行は快適でなくなっていき、あまりにも大きくなると走行が困難になってしまいます。
損傷が大きな道路は修繕が必要になりますが、コンクリートで舗装された道路はあまりにも多く、それらを目視で見つけ出す作業では時間などのコストがかかりすぎてしまいます。
ではどのようにして我々の快適な自動車事情は守られていくのでしょうか?
今回はAIとIoTを活用した道路の点検についてご紹介します。
AI?IoT?

いきなりAIだのIoTだの言われても意味がわからないですよね。
まずはそれぞれについて説明します。

AIって何?
AIとはアーティフィシャル インテリジェンスの略で、人工知能という意味です。
Wikipedeiaによると人工知能とは「言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術」、または、「計算機(コンピュータ)による知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野」とされています。(引用元はコチラ)
随分と小難しい表現でわかりづらいですが、要するに『人間の代わりに状況を把握して判断してくれるコンピューター』という理解で大丈夫です。今回ご紹介する内容ですと、人間の代わりに道路状況を見て、修繕が必要な道路を見つけてくれるというわけですね。
IoTって何?
IoTとは、Internet of Thingsの略称です。日本語に訳すと『物のインターネット』になります。これはパソコンやスマートフォンのような通信機器以外のモノをデジタル化してデータを連携させるというものです。
これだけではわかりにくいので例を出すと、TVなどが挙げられます。
地上波のテレビ番組を受信するものであったTVですが、最近は番組表を受信して表示したり、人気のインターネット動画サービスであるYouTubeなどもPC操作を介さずに視聴できるようなものがあります。
そういった技術が自動車にも応用されていると思って頂ければ問題ないかと思います。
AIとIoTを活用した道路の点検?

2020年8月1日より、ニチレキ株式会社より「Smart道路点検サービス」の提供が開始されました。
これは路面性状測定車を使った道路の点検・評価方法で、安価であることがポイントです。
なぜ安価であることがポイントになるかを説明します。
道路の修繕には
・現地踏査業務
・路面状況計測業務
・路面画像評価業務
といった業務が必要になっており、これにはそれなりの費用がかかります。
しかし道路の修繕、維持に関する予算というのは減少しています。
道路は既にその路線数がどんでもない数になっており、今もなお拡張され続けています。広がる道路、膨大な費用、減少する予算…
こういった諸々の事情が重なり、今までの道路工事はポットホールと呼ばれる既にできてしまった穴やへこみを修繕することでしか対応出来ていませんでした。
Smart道路点検サービスでどうなる?
逼迫した道路事情ですが、「Smart道路点検サービス」が提供されることでどうなるのでしょうか?先ほど道路の修繕には様々な業務が必要になると述べました。
これらの業務にAIとIoTの技術を導入することで、これらの業務が大幅に効率化されるようになります。現地に向かわずとも事業所内で出来ることが格段に増えるから、というのが理由として分かりやすいでしょう。なんと従来の点検費用の60%のコストを削減することが出来るのです!
1時間につき7kmという範囲の道路を評価することが出来るようになり、コストも削減されることでこれまで後手後手に回っていた道路の修繕も、事前に手を加えることが出来るようになる。ということです。
最後に

いかがだったでしょうか?今回は新たに導入された道路の点検方法についてご説明しました。ちょっと難しかったかも、という方もいらっしゃるかもしれません。
「技術の進歩で私たちはこれからも快適に自動車で走ることが出来る!」といったくらいの理解でも問題ありません。日々の努力と研究で私たちの生活を守ってくれる人がいることをご理解いただけたなら幸いです。
