2020年の消費傾向は「巣ごもり消費」です。外で購入して自宅で消費する。もしくはネット通販を使って、購入し、自宅で消費する。そんな時に重要になってくるのが、物流網になります。
そこで今回の記事では、2020年はどれくらい宅配物が増えているのか?2019年度の実績を見ながら予想をし、どうしてそうなっているのか?という原因をいくつかの観点で見ていきます。
2019年度は2018年度と比べて1%宅配物が増えた

2019年度の宅配物は43億2,349万個でした。2018年度が43億0,701万個だったので1%増加したことになります。そして2020年度は恐らく、さらに1%以上は増加している可能性が高いため43億5,000万個には到達しているのではないでしょうか?
宅配物はこれからもどんどん増えていくと見られます。リアルの店舗で商品が販売しづらくなったお店は、どんどんネットショップにシフトしていっているからです。
また、外出自粛をしなければいけないと、言われれば言われるほど、人はリアルショップで買い物を楽しめません。しょうがなく、ネットショップで買う事になるのです。
宅配業界は忙しくて人手不足

そんな流れもあって、宅配業界は慢性的に人手不足が続いています。2020年厚生労働省の調査では、運送業界の会社の中で56%の会社は人手不足だと答えているのです。荷物の量は増加の一途をたどっているため、この流れはずっと変わらないでしょう。
確かに今回新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一時的に人余りの状態にはなっていますが、それを上回るペースで人手不足は続いているのが、運送業界です。
宅配業界が忙しすぎる原因

では、運送業界はどうしてそんなに人手不足で、労働者を集めることが出来ないのでしょうか?いくつかの観点から見ていきましょう。
①長時間労働で若者に人気が無さすぎる
運送業界は、かなりの長時間労働を強いられます。朝は早朝から出勤して荷物を配り、受け取ってもらえない個人宅は、夜遅くに再度訪問しなければいけません。今の若者は「長時間労働」を最も嫌います。
お金よりも、プライベートの時間を確保することに生きがいを感じているためです。運送業界の、長時間労働体質が変わらない限り、人手不足は継続して続くことでしょう。
②肉体労働で女性が就労しづらい
宅配業界は、力仕事も多く、女性が参入しづらい業種です。中には女性のトラックドライバーも見受けられますが、ごく一部です。また、年齢が上がっていくにつれ、筋力も衰えるため、ご年配の方も中々労働力にはなりません。疲れる割には「給料が安い」のが運送業界の問題点でしょう。
この件に関しては、AIなどを使った労働環境の改善を行うのがいいでしょう。もちろん、運送業界各社もそういった取り組みを始めているため、段々と「楽に肉体労働が出来る状態」を行えるようになるでしょう。
③DX化で宅配物が増えすぎている
そして、何と言っても「宅配物の急激な増加」が問題にあります。しかし、宅配物の増加は今後絶対に止められない大きなトレンドです。誰もが1台のスマホを手にし、インターネットで気軽にショッピングを楽しめる時代になっています。
デジタルツール無くては、生きられない時代にもなっているのです。どの業種ももっとネットショップに力を入れて、ますます宅配物は増加していくことでしょう。
まとめ
というわけで、今回は2020年の宅配業界は忙しかったのか?宅配物は増え続けているのか?今後どうなっていくのか?などについて詳しく解説してきました。
運送業界でも今後、新たな変化が起こって、人手不足も解消されていくことでしょう。新しい技術が早く導入される日を待ちましょう。巣ごもり消費もネットショップで便利に楽しめます。