ガソリンスタンドで給油する際に、店員が「ボンネット開けてください。無料でバッテリーチェックしますよ。」長い間、車を運転している多くの方が経験するシチュエーションですが、「そんな時くらいしかバッテリーって気にしない」って方は少なくありません。
しかし、JAFの2018年で救援件数が最も多かったのが「バッテリーあがり」で、他を圧倒しています。運転するうえでトラブルの原因になりがちなバッテリーですが、バッテリーチェックする意味や見方、電圧計の配線など紹介します。
車のバッテリーとは?

バッテリーは、車を動かすエンジンだけでなく、エアコンやカーナビなどの電子機器を使用するときに電気を供給する装置です。バッテリーには寿命があり、通常は2~5年で交換し、交換時期は電圧計でバッテリーチェックによって判断します。乗用車では12Vの電圧が使用されているので、電圧が12Vを下回り11Vに近づいているようならバッテリーを交換する時期になります。

バッテリーが「あがる」とは?

バッテリーには電気が貯められていますが、エンジンをかけずにエアコンを運転し続けたり、ライトのつけっ放しなどで消費されると貯めた電気がなくなり、エンジンがかけられなくなる、俗にいう「バッテリーがあがった」状態になります。
冬季ではバッテリー液の温度低下により充電効率が下がり、またエアコンなどの電気使用量が増えバッテリー負荷が大きくなります。逆に夏季は、エアコンを常時運転させることでバッテリーの使用量が増え、エアコンによって熱交換された冷風を室内に運ぶ役目のファンもバッテリーからの電力で賄われているので、バッテリーの負荷はおのずと大きくなります。
バッテリーがあがってしまうとエンジンが作動せず車が動かせなくなるので、充電器を持っていなければ他の車からの救援が必要です。JAFに救援を依頼するほか、ブースターケーブルを持っていれば他の車のバッテリーから電力を借りてエンジンを始動させることができます。2時間ほどエンジンを切らずに運転し続ければバッテリーは充電されるので、その後に念のためディーラーやカーショップで点検してもらうとよいでしょう。
バッテリーの電圧計の見方

自動車には純正の電圧計が装備されているものもありますが、バッテリーの性能が向上し普通に乗っているだけなら電圧を気にする必要性が薄れ、電圧計の装備は法律で定められていないこともあったりで実際には装備されていない自動車がほとんどです。
しかし、電圧計を取り付けることで、普段からバッテリー負荷がかからない運転管理をすることが出来るので、バッテリー寿命を延ばす事につながります。また、ハイブリッド自動車にはアイドリングストップの際の電圧低下や充電状態を確認することができます。
電圧計の配線
先に電圧計を取り付けるメリットをあげましたが、実際の配線の仕方についてタイプ別に紹介します。
・シガーソケットタイプ
配線不要でシガーソケットに挿入するだけで、シガーソケット部の電圧を測ることができます。
・USBタイプ
シガーソケットタイプと同様に、配線不要で搭載されているUSBコネクターの電源を確認できます。
・OBD2コネクター接続タイプ
故障診断コネクターであるOBD2コネクターへの配線が必要です。ダッシュボードに取り付けることで、こだわりの計器としての存在感も演出できます。また、シガーソケットやUSBタイプと比べて正確な電圧測定ができます。
・バッテリーに直接つなぐ
バッテリーに直接配線することで、より正確な電圧を測定することができます。+の配線とACCにつなぐ配線、イルミにつなぐ配線、アースへつなぐ配線が必要です。
電圧計のまとめ
電圧計が搭載されていないハイブリッド車を所要していたり、寒冷地に居住されているなどバッテリー負荷が高い運転をされている方は、突然のトラブルを避けるために電圧計を設置することをお勧めします。
安価で配線のいらないタイプもありますし、設置したことでバッテリー負荷を確認しながら運転できるメリットの他に、デザイン性のある電圧計ならインテリアにもなります。この機会に電圧計の設置を検討してみてはいかがでしょうか。
