無人搬送車って知っていますか？文字どおり、人が動かさなくても自動で走行できる搬送車のことですが、どのような場面で活躍しているのでしょうか。そこで、豊田自動織機が発売した最大搬送量1ｔの無人搬送車「キーカート」についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
無人搬送車
無人搬送車は、AGVとも略され、産業用途で多く使用される自動運転車の一つで、人が運転操作を行わなくても自動で走行できる搬送車のことです。1980年代に開発され、現在では多くの工場や倉庫などの物流関係や製造ラインで使用されています。
無人搬送車は物流倉庫などの床に貼られた磁気テープに沿って自動で荷物を運べる仕組みです。無人で搬送してくれるので、人がフォークリフトなどで行っていた重量物の運搬作業を効率化できます。
キーカート
20209月24日、豊田自動織機は、設定された誘導路に沿って自動で荷物を運ぶ無人搬送車「キーカート」を改良し発売しました。キーカートの従来製品はこれまで最大積載量500kgでしたが、運搬できる荷物の重さが倍の1000kgまでアップしました。
新モデルのキーカートは、導入の手軽さや低価格、汎用性で優れた500kgモデルの特徴は維持しながら、走行中に障害物を検知できる機能を高め、垂直方向の検知が可能な「補助障害物センサー」が取り付けられています。倉庫の構造上、磁気テープを貼ることのできない場所があっても、無人搬送車が自動走行できる距離を従来の1メートルから3メートルに伸ばしたため対応できます。さらに、フォークリフトの走行帯を横断する場合、フォークリフトの走行路を確保することができる「最大3mのテープレス走行」など、新たな機能も搭載されています。
価格は1台約130万～150万円。500kgの旧モデルの1.5倍程度に価格を抑えていて、主に中小企業の需要を見込んでいます。
無人搬送車の需要
日本産業車両協会によると、無人搬送車の国内市場は2019年時点で2024台と、2014年に比べて倍になっています。工場や倉庫などの深刻化している人手不足や、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて非接触型製品の需要が高まっていることなど、重量物搬送の自動化のニーズが高まっています。
豊田自動織機はキーカートの機能を拡充、顧客が導入しやすい手頃な価格設定にすることで、中小企業を中心に、年間販売目標を100台としています。１トン級無人搬送車の市場で3割のシェア獲得を目指しています。
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