大手自動車メーカーであるボルボカーズが開発するという、次世代のインフォテインメントシステムとはどのようなものなのでしょうか。開発のために作られる新しい合弁会社にも、注目が集まっています。システムの詳細や新会社設立についてなど、詳しく解説していきます。
インフォテインメントシステムとは
車用語でインフォテインメントシステムとは、「情報の提供」と「娯楽の提供」を実現するためのシステムのことです。情報という意味のインフォメーションと娯楽という意味のエンターテイメントを組み合わせた造語であり、車載システムとしてどの車にもある程度は搭載されています。
具体的には、カーナビゲーションシステムや道路交通情報の表示、カーオーディオ、車載DVD、TVチューナーなどがこれにあたります。しかし、一般的にインフォテインメントシステムという場合にはこれらの機能が統合されていて、切り替え運用できるシステムのことを言います。
中には多用途のインフォテインメントシステムがあり、操作もタッチパネル式で簡単にできるものが普及しつつあります。車載システムの技術は年々進歩しているので、各メーカーがより快適で使いやすいシステムの開発を心がけていることでしょう。
ボルボカーズ
中国・浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの自動車メーカーであるボルボカーズは、20217年にはGoogleと協力関係を結んで「Android Automotive」オペレーティングシステムを開発してきました。2020年にはボルボカーズのブランドで一般に市販されるポールスターに、グーグルのアプリとサービスが組み込まれたAndroid Automotiveオペレーティングシステムをベースにしたインフォテインメントシステムを搭載しています。
Android Automotiveオペレーティングシステムを導入したのは、ボルボカーズが初めてです。しかしそんな「ポールスター1」は、ボルボの高級EVブランドでかなりの人気を誇っているにも関わらず2021年末には生産が終了する予定になっています。
その代わりとして、今度は「ポールスター2」が販売される予定です。ポールスター1が驚くほど完成度の高い高級EV車であったため、今後発売される予定のポールスター2にも大きな期待が寄せられているのは、確かなことです。
新しく設立された合弁会社
新しく設立される合弁会社は、ボルボカーズとECARX社が次世代のインフォテインメントシステムを開発するために作った会社です。テクノロジー企業のECARX社が、その後術を大いに役立てることでしょう。開発されたインフォテインメントシステムに独自のユーザーインターフェイスを組み込み、ボルボカーズ車とポールスター車に搭載する予定になっています。
ECARX社は2020年12月に欧州に進出するなど、世界規模で事業を展開している会社でありボルボカーズが相棒として選ぶだけのことはあります。事業開始予定は2021年の7月から9月の間になると発表されており、今後の開発速度などに大きな期待と注目が集まっています。
特に技術開発のスピードアップとコストの削減による低価格の実現などは、車好きにとってはかなり気になる情報であることは間違いがないでしょう。システム自体も気になるものですので、今後の動向から目を離せません。
今後の自動車とは

今まで表現できなかった美しさを出すためのコーティング剤で、定期的なメンテナンスをすることによって美しい車を保つことは大切ですが、それだけでは快適なカーライフを送ることはできません。
これからの自動車に必要なのはより速く正確な情報と、ドライブがより楽しくなるようなシステムです。この両方を兼ね備えた理想的なシステムの開発は、今後の自動車業界を大きく変えていくことでしょう。