車を趣味にしている人の中でも、特にスポーツカーでコーナーを攻めることが好きな人は、いつかは、サーキット場で走ってみたいと思うのではないかと思います。
しかし、そのためにはどんな条件があるのか気になるところです。ここでは、疑問をクリアにするためにサーキットで走る条件について説明していくことにします。
サーキットで走る前に考えておくこと
まず、サーキットで走る前に、どんなタイプのモータースポーツに参加するかを決めることです。
モータースポーツのカテゴリーの中では、他の車とスピードを争うレースが定番ですが、サーキット走行では、それだけでなく、自由に走りながら時間を競うタイムアタックや、練習のために自由に走れる練習会もあります。
しかし、レースではJAFの公認ライセンスも持っていなければならないので、上級ドライバー向けと言ってもいいでしょう。ビギナーの人は、まず練習会に参加し、その後でタイムアタックに移行していくことがおすすめです。

走行会
走行会は、個人や団体がサーキットを貸し切り、参加者を募集して行っているイベントです。1回の走行が15分で1セットしてそれを4セット行うような内容の走行がポピュラーです。
但し、この時間はサーキット場の規模や状況によって、1回当たりの走行時間が異なってきます。地方の小さなサーキット場ではで15分前後で、鈴鹿等のメジャーな国際サーキットだと1回当たり30分程度の時間で走行しています。
練習会
練習会というものもあります。練習会と近いのですが、駐車場等の広い敷地内にパイロンを立ててコースを作り走るジムカーナ場で行われるケースが多い走行です。
ジムカーナ場では、少しくらいハードな走行でも無安全な環境なので、普通の道路ではできないような走り方もできます。そのためにサーキットで走行会に参加するより、ジムカーナで行なわれる練習会にエントリーしてみることもいいでしょう。
サーキットを走るのにライセンスは必要?
サーキットを走るためには、特別なライセンスは要りません。普通自動車免許があれば走行可能です。しかし、JAFが発行しているA級・B級ライセンスを取得すると、公式のレースに参加することができます。
B級ライセンスはJAFの講習を受けるだけで取ることができますが、A級ライセンスになると、何度かB級で参加できる公式のレースに出場する必要があります。但し、JAF会員であることが条件となっています。
サーキットで走行する車の準備する
当り前のことですが、サーキットで走るためには車を用意しなくては話になりません。しかし、車であればどんなタイプの車でもいいということわけでもありません。
今、流行しているミニバンやSUVは、車高が高いのでサーキットでは走ることができません。モータースポーツに適している車と言えばスポーツカーになるのですが、車高が低いのであればセダンでもOKです、
但し、オープンカーは転倒して大怪我に繋がるリスクもあるので、NGと思っていた方がいいでしょう。
チューンアップは不要
また、車を改造したり、チューンアップする必要もなくノーマル車で問題ありません。しかし、全くのノーマルな状態で走ると、長時間の走行ではブレーキや冷却系に負荷がかかってしまうので、エンジンオイルは新しいものに交換し、ブレーキやタイヤ、サスペンション等のパーツは、サーキット対応のスポーツタイプに替えておくと安心して走行することができます。
尚、サーキットを走る車がフルノーマル車であっても、車の状態がいいことが前提です。具体的には、中古車であっても、整備がしっかりしているメーカーディーラー系の扱っている車で。初度登録5年程、走行距離4万km以内が望ましいです。
車の整備も必要
また、サーキット走行をするには、特別にチューンアップする必要はありませんが、以下のような整備で費用をかける必要はあります。
・スポーツ走行対応のエンジンオイル:10,000円~30,000円
一般的なオイルは燃費向上のために温度変化が大きい低粘度オイルが使われています。サーキット走行では高負荷となるので、エンジンブロー対策として高粘度オイルが必須です。
・高温耐久性ブレーキオイル:10,000円~30,000円、スポーツ仕様ブレーキパッド:40,000円~100,000円
サーキット走行でもブレーキ関係は一般公道以上に熱負荷がかかるので、フェード現象やベーパーロック現象を防ぐために、サーキット仕様のブレーキパッドとブレーキオイルに交換することです。
・高グリップタイヤ:80,000円~150,000円
サーキット走行で必須のアイテム
また、次のようなアイテムも用意しておく必要があります。
・ヘルメット
頭部を保護して命を守る必須のアイテムです。
・グローブ
正確なハンドル操作のために滑りにくいものを用意しましょう。
・レーシングシューズ
ペダルの微妙な踏み加減を調節できるシューズです。
・トルクレンチ
ホイールナット/ボルトを増締めする時に必要です。
・エアーコンプレッサー
サーキット走行でタイヤの空気を少し抜き、帰る前に補充するために用意しておきましょう
まとめ
サーキット走行のための条件を色々と説明してきましたが、最も大切なことは自己責任でサーキットに臨むことです。
サーキットで事故を起こしてしまった場合は保険も適用がないので、実費で弁償する必要があります。このようなことにならないためにも、ここで述べた条件をしっかりと実行しておくことが大切ですが、最後は何といっても体調管理です。
走る前日には、しっかりと睡眠を取って、万全な体調でサーキット走行に臨んでください。
