安全装置の生みの親ボルボの歴史を振り返る

   
 

ボルボ・カー・コーポレーションはスウェーデンの自動車メーカーで通称をボルボ・カーズと言います。乗用車は勿論、トラックやバス、軍用ジェットなどを手掛け、更には金融サービスと幅広い事業を展開する大規模な複合企業です。今回はそんな世界的に有名な「ボルボ」の歴史をご紹介します。

ボルボの誕生

ボルボの誕生は1926年まで遡ります。アッサール・ガブリエルソングスタフ・ラーソンの二人の男の手により設立されました。社名の由来は「私は回る」という意味を持つラテン語volvoからきています。

スウェーデンの財界人

ボルボの創業者の一人「アッサール・ガブリエルソン」は1819年スウェーデン中部のタマゴ商人の家に産まれました。幼少より優秀で、特に学業に秀でており、ストックホルム大学で経済学を学んだ後、スウェーデン議会で速記者を務めた経歴を持ちます。速記者を辞めた後はスウェーデン最大の企業の大手ベアリングメーカー「SKF」に入社し、高いセールス能力を生かし、1920年にはパリで支社長に抜擢されました。そして、SFKの品質の優れた部品が外国、特にフランスの自動車産業で需要を獲得しているのを目の当たり彼は、自国の自動車産業に着目します。そこから、自動車の生産を視野に入れた企業の立ち上げを計画することになります。

自動車産業がいけると確信していた理由として、当時のスウェーデンの機械部品が良質な点と、アメリカの労働者の賃金に比べて自国は4分の1程度だったため価格競争を勝ち残れると考えたからです。

1924年ストックホルムのカフェで、以前SKFの設計部で働いていたグスタフ・ラーソンと出会います。そして、価値観のあった二人はガブリエルの個人資産で9台のオープンカーと1台のサルーンの試作車が作られることとなります。この時の工場はストックホルムの小さな倉庫を改造したものでした。そして、この試作車が完成した後SKFから出資をしてもらい会社名を「ボルボ」と決定しました。

1927年にボルボの最初の量産車「OV4」の販売を開始し、利益を生み出すことに成功します。

そして、1956年に社長職をグンナ・エンゲローに譲り6年後の1962年この世を去りました。

農家の末っ子

ボルボのもう一人の創業者「グスタフ・ラーソン」は1887年、スウェーデンの中部の農家の末っ子として産まれました。幼少のころから技術者を志しオレブロ技術学校で科学を学びました。卒業後の1911年24歳の時に単身イギリス渡り、ホワイト・アンド・ポップ社で設計技師となりました。

6年後の1917年に再びスウェーデンに戻った彼はSKFに入社し、設計部でトランスミッションとプーリーベルト関連の部品を担当していました。この時に販売責任者であったガブリエルソンと交流がありました。

ラーソンがトップクラスの技術者として呼ばれるようになったのには訳があります。それは、彼が帰国後にアメリカの自動車設計会社の技術者と文通を行い、自身のアイディアの検討や意見交換をしていたからです。

1920年のはSKFを退社し、ベアリングやメタルを製造する企業ガルコ社で技術部長として働いていました。しかし、ガブリエルソンに誘われたたえめ退社し、ボルボ・カーズの一員となりました。

ボルボ車の魅力

常に安全でなければならない」という、安全に対する高い意識、企業理念とし経営していました。その理由はスウェーデンに存在する大自然が関係しています。この大自然には「森の王」と呼ばれるヘラジカが生息しており、車との衝突事故が多発していました。ヘラジカの体重は大きなものだと800㎏もあり、ぶつかった際には運転席を押し潰してしまう程でした。そうしたこともあり、世界に先駆けて安全装備を取り付けることに努力しました。そのかいもあって今では当たり前となった、ソフト素材のダッシュボード3点式のシートベルトなどを生み出すことにう成功しました。今ある安全装備はボルボ社のおかげで誕生したのです。

ボルボの車種

ボルボは多種多様な車を生産しており、ボルボ初の量産車のOV4や6気筒エンジンを搭載したシリーズのボルボ600シリーズ、そして2015年には、当時新世代だったSPAプラットフォームを導入したフラッグシップSUVがあります。

そして、今現在も日夜新車の開発に尽力し、世界の車の安全を生み出しています。

まとめ

車と聞くとスピードやエンジンなどスペックに目が行きがちですが、近年より安全を求められるようになりました。そして、ボルボはそれを100年近く前から注目し今では当たり前の安全装置を考えてくれました。そんなボルボの新しい「安全と快適」を生み出してくれるのではと思うと楽しみです。

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