あなたは中国大手の自動車メーカー「吉利汽車」をご存知でしょうか?この度の発表では、吉利汽車がボルボと合併をするのではないか?というニュースが飛び交っています。今回の記事では、吉利汽車とボルボは本当に合併するのか?どうして合併するのか?などについて詳しく解説していきます。
吉利汽車とボルボの親会社「浙江吉利控股集団」とは?

実は吉利汽車とボルボは共に同じ親会社を持っています。「浙江吉利控股集団」というホールディングスで、中国で最も大きな自動車メーカーの一つだとされています。浙江吉利控股集団の誕生は1986年で、当時は冷蔵庫の製造を行っていたメーカーです。
1994年からはバイクの製造も開始、2004年には中国の自動車メーカートップ10に入るなど、右肩上がりで成長を続けてきた企業です。ロータス・カーズの株式51%を取得、テラフージアを買収、ダイムラーAGの株式9.69%を取得、などなど事業が軌道に乗り始めると、世界中の自動車メーカーを買収し続け、今の規模のホールディングスを維持しています。
浙江吉利控股集団がボルボカーズの筆頭株主になったのは2018年の事なので、まだ最近の話です。
どうして吉利汽車とボルボは合併しようとしたのか?

浙江吉利控股集団は電気自動車開発で後れを取らないために、吉利汽車とボルボを合併しようと考えていました。吉利汽車とボルボはどちらもグループ内の中核企業です。
中核企業を一つにまとめることで、不要なコストを削減し、その浮いたコストを使って、電気自動車関連、ハイブリッド関連の事業を拡大しようとしていたのです。しかし、この合併劇は「ボルボ側が断った」ため実現しませんでした。ボルボ・カーのホーカン・サミュエルソン社長が合併を許さなかったとも報じられています。
吉利汽車とボルボの合併は無くなって、今後どうなっていくのか?

吉利汽車とボルボの合併は行われませんでしたが、今後は吉利汽車グループからエンジン部門のみを切り離して、ボルボと一緒に新会社を作る物と見られています。浙江吉利控股集団のやりたかったことは、電気自動車のパワートレインをグループ内で開発製造することだったのでしょうから、同様の結果には繋がったのかもしれません。
とはいえ、新しい新会社を設立することになってしまったということは、コストカットには繋がらなかったため、微妙なところです。今後この新会社や吉利汽車とボルボの関係性、浙江吉利控股集団の内部事情の変化は分かりませんが、魅力的な電気自動車を製造販売してくれることを祈りましょう。
世界中が電気自動車普及に向けて大きく動き始めている
このように、世界中では毎日のように電気自動車関連の開発に繋がる動きが起こっています。もちろん、日本でも様々な動きがありますが、世界の国々から比べるとスピードがちょっと遅いようにも感じます。まずは電気自動車の充電スポットを沢山作って、誰もが電気自動車に乗れる環境を整えることが最重要でしょう。
もし、充電スポットが充実し、電気自動車の量産が進めば進むほど、電気自動車の価格はどんどん下がっていくからです。どのような動きが始まるのかは今のところはっきりと分かっていませんが、出来る限りは止めの電気自動車へシフトチェンジをしていきましょう。
まとめ
というわけで、今回は吉利汽車とボルボの合併の話はどうなったのか?という点について詳しく解説してきました。合併の話は無くなったようですが、新会社の設立は現実化しそうです。
また、中国のメーカーがここまで電気自動車の製造に力を入れ始めたのであれば、日本国内のメーカーも色々な動きを始めるでしょう。電気自動車が多く普及し始めるまで、もう少し時間がかかりそうです。