みなさんは、ダムサンデー@草木というイベントをご存じでしょうか?知る人ぞ知る、ヒストリックカーが集結する旧車イベントです。
今回は、このダムサンデーというイベントについて、ダムサンデーの歴史や珍しい車両をピックアップしてご紹介し、魅力をお伝えしていこうと思っていますので、最後まで宜しくお願い致します。
ダムサンデー@草木とは
群馬県みどり市の草木ダム湖畔にて行われる、ヒストリックカーのイベントです。とはいえ、企業やスポンサーが開催するような大々的なものではありません。
JACK HISTORIC CAR CLUB(JHCC)という、自動車愛好会が主催するイベントであり、毎月第一日曜日に開催しています。
その歴史は、なんと1990年代にはじまり、最初は地元である群馬県桐生市のメンバーの集まりでした。その後、どんどん参加者が増え、毎月第一日曜日に開催する旧車イベントとして定着しました。
往年のクラシックカーが集結
基本的に自由参加であり、時間としても午前9時から同11時までとなっています。お堅いイベントではなく、フランクな雰囲気で楽しめるのも魅力の一つで、各々が好きな車などについて語り合い、交流を深めるイベントとなっています。
様々な名車が出揃う中でも、先日行われたイベントでは、スバル360やロータスセブン、マツダ コスモスポーツなども見受けられました。今回は、スバル360とコスモスポーツについて少し触れたいと思います。
スバル360

こちらは、富士重工業(現 SUBARU)から発売されていたスバル360です。規格としては軽自動車登録となっており、1958年~1970年までの12年に渡り、約39万2千台が生産されました。
フル・モノコック構造の車体後部に空冷エンジンを横置きし、後輪駆動のRR方式を採っています。又、サスペンションは、当時の日本としては初となるトーションバー・スプリングを採用し、車内空間の確保を図りました。
何故RRなのか
何故、客室空間を広々と確保する為、トーションバー・スプリングを採用したにも関わらず、プロペラシャフトの存在が不利であるリア駆動を選んだのでしょうか?
勿論、当初は前輪駆動の案も出てきたようですが、前輪駆動には等速ジョイントが不可欠であった点がネックになります。当時、他の市販されていたヨーロッパの前輪駆動車では、ジョイントの耐久性不足や旋回時の特有な振動が弱点になっていたからです。
加えて、質の良い等速ジョイント自体が低コストで量産出来る状況ではなく、開発の難航を見据え、ビートル等と同様のRR方式となったのです。更に詳しい内容はこちらからご覧になってください。
MAZDA コスモスポーツ
コスモスポーツは、1967年、5月に2シータークーペとして発売されました。又、量産が可能なロータリーエンジン搭載車としては世界初となりました。
というのも、コスモスポーツの前にも1964年にヴァルケンスパイダーという車が販売されており、世界初のロータリーエンジン搭載車となっています。しかし、ロータリーエンジンが持つ多くの課題が未解決のままであり、シングルローターのエンジンでもありました。
コスモスポーツでは、それらの多くの課題を克服し、マルチローター化することで量産・実用が可能になっている為、市販車としてはコスモスポーツが世界初と言っても過言ではありません。
エンジンは10A型982cc2ローターを採用し、後期型では約128PSもの出力を発揮します。開発目的が量産規模の小さいスポーツカー用である為、総アルミニウム合金製です。尚、10A型より後のモデルになると、特殊鋳鉄を高周波焼き入れ加工したものを採用し、低コスト化を実現しました。
コスモスポーツは、前期型が1967年に343台販売され、1972年の後期型の最終販売車までに1176台が発売されました。又、「帰ってきたウルトラマン」や「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」にも登場していることで有名であり、今もなお魅力溢れる一台です。詳しい情報はこちら。
ここでは2台を取り上げましたが、この他にも数々の名車を見ることが出来るダムサンデー@草木。他の車好きとの交流も深めることも魅力である、このイベントに是非一度、参加してみてはいかがでしょうか?