ゼネラルモーターズ(GM)が3月25日の報道で、取締役会の女性が13人のうち7名とその比率が男性を上回ったと発表しました。
女性の活躍が増えている中で、この動きでGMはどんなふうに変化するか?
今回はこのテーマにフォーカスしていくことにします。
過半数を上回るGMの女性取締役
今回、GMでは「メグ・ホイットマン氏(64歳)」が新しくGM取締役会メンバーに加わわりました。
それによって、GMでは現在のところ、取締役は13名となり、内7名が女性役員でGMの取締役は全体の過半数を上回ったのです。
GMの取締役のプロフィールを見ると、今まで担当してきた分野は、情報技術やデジタルコマースを始め、小売、高等教育、投資管理、国際問題、防衛、運輸、サイバーセキュリティ、医薬品と非常に多岐に渡っており、これたの業界で、上級管理職や取締役の経験を持っている人達ばかりです。
多様性のある取締役会
GMは、2025年までに世界市場に30台のEVを投入し自動運転技術を商品化するために270億ドルを投じていくことにしています。
そして、GMは2020年代の半ばまでには年間100万台以上のEVを販売する目標を掲げ、北米でのEV市場で主導的立場を確立したいと考えています。
そのためには、同社の取締役会には多様性を備えたメンバーを揃えて、GMが競争市場で優位なアドバンテージを取ることをもくろんでいるのです。
メグ・ホイットマン氏のプロフィール
今回、GMの取締役に就任したマーガレット・メグ・ホイットマン氏は、アメリカ合衆国の実業家で元eBay社長兼最高経営責任者でした。
コールド・スプリング・ハーバー高校を高成績で卒業し、医師を志してプリンストン大学で物理学と数学を専攻していましたが、経済学に変わり1978年に学士を取得しています。
多彩なプロフィール
彼女のプロフィールは、実に多彩で、プロクター・アンド・ギャンブル勤務でブランド管理のノウハウを蓄積して退社後、ベイン・アンド・カンパニーに8年間勤務。
副社長まで昇っていくのですが、1989年~1992年の間、ウォルト・ディズニー・カンパニーのディズニー・コンシューマー・プロダクツ担当上級副社長を務めて、Discover 誌の買収や日本での最初のディズニーストアの開店を指示した経緯があります。
その後、1992年~1995年は製靴会社の「Stride Rite Corporation」 の「Stride Rite Childrens」部門社長を務めます。
1995年からは、ネット生花店 Florists’ Transworld Delivery の社長兼最高経営責任者を1997年まで務め、1997年~1998年はハズブロPreschool部門のゼネラルマネージャー、1998年3月には従業員数30人程度足らずだったeBayの社長兼最高経営責任者に就任し、2008年3月退任するまでに世界的なインターネットオークション会社に拡大させたのです。
2011年9月にはヒューレット・パッカードCEOに就任し、今回のGM取締役就任となりました。
日本ではまだまだ低い女性の取締役
では、日本における女性の役員比率はどうでしょうか?
上場している企業3730社の中で、2019年4月期~2020年3月期の状況を見ると、女性役員の登用が非常に遅れているのが実情です。
3730社の中で女性役員が1人もいない企業が、全体の半分以上を占めており、女性役員の比率が10%以上の企業は1102社で3割程度で、しかも女性役員の合計人数は2490人と全体の約6%程度に留まっています、
日本政府は掲げる「2020年までに10%を目指す」という方針とは遠く及ばない状況になっているのです。
女性役員を採用した企業は営業利益の伸びが大きい?
その中で、女性役員を多く採用している企業は、営業利益の伸びが平均よりも大きいという指標もあります。
しかし、女性役員比率の高さと企業業績にどのような明確な因果関係があるとは言い切れません。
冷ややかな意見では、財政的に余力のある企業が、自社の体面を保つために女性役員を登用しているにすぎないという批判もあるほどです。
しかし、今回のGMの動きは、そのような単純なことではなく、多様な人材を取り入れてこれからの厳しい時代の中で、EVという新たなジャンルで大きく飛躍しようという強い意思の現れであると見るべきでしょう。
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