オーバーホールとは、通常行われる点検作業では出来ない清掃作業や劣化したパーツの交換や調整を行うことです。時計などでも行われる作業で、車のエンジン部分に関しても同様に行われ、エンジンを新品同様にする目的で行われます。
この記事では、オーバーホールはどんな時に行う必要があるかなどを紹介します。
エンジンのオーバーホールについて

オーバーホールの目的とは
オーバーホールの目的は、古くなったエンジンを新品のように生まれ変わらせるために、小さなパーツ単位までエンジンを分解し、清掃したり、必要な場合はパーツ自体を交換し、組み立てた後に車本体に組み込み直す作業を行うのです。
具体的には、エンジンを分解してガスケットを交換することです。ガスケットは、パーツとパーツの隙間を埋めることで、空気やオイルが浸入や漏れを防ぐ部品です。このガスケットの交換が主な目的とされています。

どんなときに行う必要があるのか
一般的なエンジンの寿命の目安は、30〜50万kmといわれています。これを超えると以下のような不具合が生じるため、オーバーホールが必要かを判断する基準と考えてよいでしょう。
- エンジンオイルが今までよりも早く減るようになった
- エンジンからオイルが染み出している
- 急な登坂、急に加速した時の加速が遅い
- マフラーから白い煙が出ている
エンジンオイルの減りについては、1,000kmの走行に対してオイルが1リットル減っている場合、オーバーホールを検討する目安になります。
マフラーからの白い煙については、エンジンの燃焼室に染み出したオイルが侵入し、ガソリンと合わさって燃えると白い煙が発生します。気温の低い時の蒸気とは異なり、暖気した後の加速の際に白い煙が出るようならオーバーホールを検討するべきでしょう。
エンジンからオイルが漏れている場合にもエンジンのオーバーホールの必要がないこともあります。オイルパンから漏れ出している場合はパッキンやオイルシール剤の交換で済むことがあります。しかし、ロックとヘッドの間のヘッドガスケットから漏れだしている場合は、ガスケット自体の交換が必要となる可能性があります。しかし、オーバーホールの必要性の判断以前に、オイルが漏れ出している時点で車検には通りませんので修理が必要です。
オーバーホールの行程と効果

業者で行う作業行程
エンジンのオーバーホールは、専門的な知識のある人以外は通常、専門業者へ依頼します。業者では以下の行程が行われます。
- 車体から補機類を取り外しエンジンを降ろす
- エンジンを構成しているパーツを最小単位まで分解する
- 消耗品のパーツや壊れたパーツを全て修理または交換する
- クランクシャフト・ピストンなどの部品のバランスを調整する
- クリアランス(パーツの駆動に必要な隙間)、トルクを設定通りに部品を取り付ける
- エンジンを元の形に組み上げて、車体に取り付ける
- 補機類を取り付けて、オイル類を補充する
- エンジンを始動し最終チェック、走行可能な状態であることを確認する
エンジンのオーバーホールで性能は向上するのか
エンジンをオーバーホールしたことによってエンジン性能が向上することはありません。
オーバーホールの目的は、エンジンを新品同様の状態に戻すことであるため、性能が向上したと感じた場合はそれまで乗っていたことで低下した性能が購入時点のクオリティに戻ったということです。
さいごに

エンジンのオーバーホールを経て、車の心臓であるエンジンが新品同様に復活することで愛車への愛着はより高まるでしょう。オーバーホールから愛車が帰ってきたら、中身だけでなく洗車やコーティングを施し、傷や汚れから愛車を守ってあげましょう。
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古くなったパーツなどは故障している可能性があります!