世界で脱ガソリン車の動きが急速化しています。日本国内でも「2030年代半ばには新車の100%を電動車にする」という方向で検討されており、近い将来、電気自動車がメインになる時代の到来が予想されます。
そんな中、たった5分でフル充電可能なEV車(電気自動車)用のリチウムバッテリーが発表されました。現在の標準的な電気自動車は、バッテリーのフル充電に約8時間かかるということを考えると飛躍的な進歩です。
イスラエルのStoreDot社から発表されたこのリチウムイオンバッテリー。一体どのようなものなのでしょうか?この記事では、この新型バッテリーと、電気自動車普及の課題について書いていきます。
5分で充電可能なEVバッテリーとは?

1月19日、StoreDot社はたった5分で充電できるEV車用バッテリーを発表しましたが、これはイスラエルのStoreDotが開発し、中国のEve Energyが製造したものです。
すでにサンプルとして1,000個が製造されており、このサンプルは、今後のEV市場に進出を目論む企業などに向けて、StoreDot社の技術を紹介するために使用される予定です。
電気自動車最大の障壁

現在は世界中で脱ガソリン車の動きが加速しており、アメリカ、イギリス、フランスなどが2030年~2040年を目途にガソリン車の新車の販売をするというEV化政策が進められています。
しかし、電気自動車の普及にはまだまだ課題がたくさんあります。その中でも、「走行距離と充電時間」は電気自動車普及の最大の障壁と呼ばれておりました。
最大の障壁「走行距離と充電時間」
現在、市場に出ている電気自動車は充電に多くの時間がかかり、長距離の走行は難しいのが現状です。充電に30分から12時間かかると通常はフル充電に約8時間程度かかってしまいます。
最新の電気自動車では、1回の充電で約400kmの走行が可能とはいえ、普段乗り長距離移動の場合はやはり不安です。しかし、このStoreDot社の技術があれば、距離に縛られず、長距離での移動に電気自動車を利用できるといえます。
高速充電を可能にした半導体ナノ粒子
現在の電気自動車用バッテリーは、バッテリーの電極にグラファイト(黒鉛)と呼ばれる炭素から成る元素鉱物を使用していますが、StoreDotのバッテリーはイオンを円滑に移動させるために、グラファイトではなく、半導体ナノ粒子を利用することで、高速での充電を可能にしました。
StoreDot社では、2021年末までに、この電極をシリコンへ換えることで更なる製造コストの削減を計画しています。今後の動向からも目が離せません。
電気自動車の残された課題

StoreDotの5分でフル充電可能なバッテリーは、大量生産を実施するにはまだ時間がかかことが予想され、市場に出回るのはまだまだ先といえそうです。
しかし、それ以外にも課題は残されています。たとえば、公共以外の充電インフラでは、充電コンセントを設置できないといった問題も考えられます。
電気自動車普及のために、技術の進歩が確認できた今、インフラ整備をどうしていくかという議論を始めることが必要となりそうです。
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